2016年3月20日日曜日

2016.3.20:白内障手術の検討:多焦点眼内レンズ?レンティス(Lentis M Plus X toric)



 49歳にして白内障が始まったようだ。
 将来、白内障の手術を受ける前提で下調べした。すると、多焦点眼内レンズがすばらしくよいように書いてある。 宣伝も兼ねて大げさに書いてあるようだが、素晴らしくよく見えるように書いてあるのは気になる。
冷静に考えてみれば、7,80代の白内障で手術した場合と、20,30代で白内障手術をした場合では同じレンズを使用しても感想が異なるはずである。見え方の感想は、あくまで術前後の相対的評価となるだろう。


 今の時代、白内障手術を受ける可能性は相当高いらしい。私の場合は、他の人より10年程早く白内障の手術を受けることになったと考えることにする。折角なので、金額に糸目をつけず脳内妄想してみる。
多焦点レンズでは、ファインビジョン、レンティスが2topのようだが、さすがに高価なようである。正直、実際どんなものか、よくわからない。

  私の場合、ハードコンタクトレンズ使用歴約35年である。乱視がきついのでソフトは矯正できずハードコンタクトレンズ矯正となる。しかし、ここ数年ハードコンタクトレンズ着用も、眼が疲れ1日MAX約12時間が限界となってきた。眼鏡だとMAX視力1.0が限界だった。さらに、矯正時の老眼も進み矯正できる距離が年々狭まり、矯正範囲が追い詰められている。そのため、矯正を弱めたハードコンタクトレンズと自動車運転時に眼鏡着用、眼鏡だと、近方、中方、遠方の3種類を使用を強いられていた。
 5,6年程前、遠近両用コンタクトレンズを試したことがあるが、乱視がきついためコンタクトレンズが眼の中心に位置せず、効果なく使用を断念したこともある。その後、遠近両用眼鏡を購入したが、なじめず使わなくなり、今では行方知れずとなっている。そんな私からすれば、Lentisで40cm~遠くまで視力を確保できるなら、夢のような話で今すぐにでも入れたくなる。といっても、眼内レンズなので実質やり直しは効かないとしなければならない。単焦点、多焦点含めゼロベースで情報収集することとした。

 2chの白内障スレなどを見ると単焦点使用者が多く、焦点を選べるらしい。単焦点もありかなと考え、まず単焦点レンズについて考えた。

 単焦点眼内レンズを使用した場合、私の場合、焦点を手元3D程度に合わせることになろう。これは、術後は裸眼で、術前の手元用メガネ矯正時になるということである。するとメガネは遠距離用1個で済みそうだし、必要なメガネが3個から1個へ少なくなる。すなわち悪いことは何一つない。但し、単焦点眼内レンズで私のような4.5程度の乱視を矯正できるかどうかはわからない。また、単焦点レンズは保険適用内らしく、強度の乱視矯正は面倒がられ乱視が軽減できればOK的な対応となると思う。乱視矯正できるのであれば、矯正したいと思う。(強度乱視だったため分厚い眼鏡だったので・・・・)。
  
 多焦点眼内レンズについて調べてみることにする。一生懸命2chの白内障スレを読む。そこでは、多焦点眼内レンズは、ときどき話題になる程度である。多焦点眼内レンズは、全体の2,3%らしく絶対数が少ない。仮に話題になっても議論がかみ合っていない。とはいえ、レンティスでよく見えているという人は確かにいるようだ。
 自分で情報収集をした上で、今の自分が装着した場合の効果が、如何ほどか考えてみることにする。といっても、多焦点眼内レンズを使用した人の感想を読んでも、術前、術後の視力など定量的な数値で情報提供している人はごく少数のようだ。悩んでも仕方ないので、思い切って眼科へ直接相談してみることにした。

 かといってどこに相談すれば良いのだろうか?近いところで名古屋近辺から探してみる。中部地方でもいくつか多焦点眼内レンズを得意とする眼科があるようである。名古屋駅から近い眼科が多く手術をしておりよさそうだ。先生自体も、多焦点眼内レンズの術後結果を学会で発表されておられるようで間違いなさそうだし、手術を執刀される先生は、自分と同じ出身大学で歳も近く、妻と同学年のはず。それも何かの縁かもと思い、思い切ってメールさせて頂いた。

眼科の先生から2時間ほどで返信メールを頂いた。早すぎて、こちらがたじろぎ、警戒するほどである。要約すると以下のような内容であった。
・生活に支障がない程度の白内障であれば、50歳前での手術はしないほうが良い。
・近視-10D、乱視2.5以上であれば、多焦点レンズを考えてもよい。
・それ以上は診察しないとわからない。

となると私の場合、微妙なところである。
また、多焦点眼内レンズだと50歳程度の裸眼には劣るということだろうか?


 診ないと解らないのは事実なので、診察を受けることにし予約して伺ってみた。今まで、自分の視力が悪いことは知っていたものの、どの程度かは知らなかった。家でメガネの処方箋など見てみると近視や乱視は手術を検討してもよいレベルのようだ。実際に診察をして頂き以下のようなことらしい。

・白内障は初期段階で、治療する段階ではない。
・近視は両眼とも-12D以上乱視4.5程度で相当悪い部類であること。
・レンティス(Lentis M Plus X toric)なら乱視矯正も可能である。
 ファインビジョンでも乱視矯正は可能で、私の乱視でも対応しているとのこと。
 但し、ファインビジョンだと矯正範囲ギリらしく、レンティスをお勧めするとのことだった。 (レンティスの方が、乱視を矯正の結果がよいようで、術後のレーザー再矯正の確率が低いそうだ。)
 現状の単焦点コンタクトレンズ(眼鏡)では遠方~近方の矯正はできない。さらに老眼も進んでいく。 これだけ視力が悪いならば、年としては早すぎるが、今よりよく見えるようになるので、手術をお勧めする。 (これは想像するに、今より見え方の質は劣るが、遠近よく見える方がよかろうという判断だと思う。)

ということで、手術するならレンズはレンティス(Lentis M plus X toric)を勧められた。

 補足:
 この眼科は多焦点眼内レンズ中心の取り扱いらしく、聞くのも気が引けたので 自分で調べてみた。乱視矯正可能な単焦点眼内レンズ=トーリック眼内レンズは、-0.75D~-4.0Dに対応しており、ほとんどの人は対応するので心配しなくてもよい。という感じで書いてある。私は、ほとんどの人に該当しないほどの乱視らしい・・・・。 仮に乱視が矯正でき、裸眼で3D(手元33cm)に合わせると、遠方用メガネが必要となるが、現用より矯正が簡単でレンズも薄くなるであろう。現状よりも眼の負担は、相当減るであろう。
 (強度乱視矯正の場合、眼内レンズの角度もシビアにあわせる必要があり、手術も面倒になるはずである。保険適用内で強度乱視を面倒な(割の合わない)患者を診てもらえる眼科はあるのだろうか?対応してもらっても、乱視はある程度矯正できればOKといった対応になると考えたほうが現実的だと思う。) 
 加筆;自分の矯正数値を知らないのも情けない話である。といっても、小学校低学年から、教室で泣きながら視力検査をした身である。そのころから、矯正数値を知るのが怖かった記憶があり、故意に数値に触れないようにしてきたからだ。・・・・案外そのような人多いのでは。


私からは、レンティスの場合、手術後すぐ見えるのか?
仕事でCADをよく使うのだが、レンティスで作業できるのか?と伺うと、

・大丈夫です。あなたは、白内障患者では若い部類なのですぐ対応できる。とのこと。


カウンセリングを受けることを勧められる。カウンセリングといっても、手術を前提とした告知制度と考えられる。その日に手術の決心もつかないし、この夏には大きな仕事がある。簡単には決められないと告げ、逃げたものの、カウンセリングの日程は決められてしまった。まあ、その日まで色々調べ考えてみればよいと考えることとした。

 レンティスについて色々調べると、下記の先生のブログに行き着いた。
http://kashiwagi-ophthal.life.coocan.jp/research/research01.html
東大、阪大を卒業した先生のコメントである。光の進路計算は、そういう方法があるのかあ?と思いながら、多焦点眼内レンズはこんな風に見えるのかと思うと大変不安になる。不安なので、数日折を見て考えた、多焦点眼内レンズは、一つの眼で遠近(遠近中)のモノビジョンのはずで、近方の場合、近方のみを認識し、遠(遠中)は脳内で画像を破棄しているはずである。仮に、モノビジョンが働かず遠近(遠近中)の像を全て認識してしまうと、上記の計算結果となるように思う。
 そのようなことを念頭において考えると、多焦点眼内レンズ使用者の1%が2重に見えるとある。この1%の方は、モノビジョンができなかった方と思う。 
 強度近視、強度乱視でメガネ、ハードコンタクトレンズ使用者の私なら、モノビジョンできる可能性は相当高いはずである。
 私は、レンティスを含む多焦点眼内レンズは、一つの眼でモノビジョンと考えるのだが、その記述は見当たらない。確証を得るためにさらに調べると、
下記に先生がそのように書いておられる。
http://ameblo.jp/cec049/entry-10929012540.html
私が数日掛けて考えたことでも、専門家だと一瞬で理解できるのですねぇ。(というか私がアホなだけなんだろう。もうあまり気にしないことにしよう。)
 
 また、多焦点レンズは暗がりが見にくいらしいが、レンティスはそれが少ないとある。2chでは喧嘩に近いかみ合わない議論が続いている。個人的には、遠近の光は網膜に届くと推測するので明るさは裸眼とさして変わらないと思う。といっても、像は遠近に分けているので半分の像を脳で識別していると推測する。現実の世界では明るい場所が多く、像のコントラストがはっきりしているので認識しやすいと思う。(少なくとも瞳孔が開ききっていないような明るさであれば認識できそうだ。) 一方、暗がりになるほど、コントラストも悪くなり遠近像の切替も難しくなるので、見にくくなると推測する。瞳孔が目一杯開いても追いつかないようなさ暗がりになると、多焦点眼内レンズは、裸眼には及ばないと考える。
 そう考えると、淡いコントラストの小さい文字は見にくいといった断片的な情報もその理由を説明できそうだ。

 坪井眼科さんのブログを読むと、レンティスの構造を見ると、中央部は遠用レンズとなっているそうだ。
http://d.hatena.ne.jp/tsuboieye/20131204/1386155898
 考えてみると、屋外の明るいところでは遠くを見ることが多く遠距離像が主体である。確かに理にかなっていると思う。中央部の遠用レンズは、瞳孔よりも小さいそうである。室内では、瞳孔が開き近用域が相対的に広がるはずではある。他の多焦点眼内レンズと比較すると、人の生活範囲を考慮した設計なのかなあと思う。多焦点眼内レンズに不安がないといえばうそになるが、眼鏡なしで結構見える?のは、あこがれがあるのも事実。私の場合、乱視矯正するには、実質レンティスしかないというこじ付けで理由付けし、それに賭けてみたくなってきた。(先生も、今より見えると言っているし・・・)

 個人的な疑問が残るのは、レンティスで中間域が見える理由を知りたいと思う。レンティスは遠用、近用が境目がなく連続してつながっているとある。つながっている部分はレンズとして機能していないように思うので、中間がそこそこ見えるのは不思議である。

 追記:2017.7.21 
 曲率半径を同じにした遠用、近用の境目領域をLentis M plus Xで拡大した結果、中間域の視力向上が得られているのだと思う。自分で見ていても不思議だが、中間域の視力向上に期間が掛かるのは、境目領域の断片情報を脳で処理するまで、「慣が必要と言うことなんだろうと思う。 (追記終)

 妻に相談すると、調べてそうしたいなら手術したらいい思うと言われ、手術する方向で検討し始めた。(手術すると決めると、期待と不安があるが期待が膨らむ。すごく見えるという期待(妄想?)が脳を支配し始める。支配される一方で、その期待が打ち砕かれるのではという不安も芽生える。)

**2017.7.19加筆
 このあといろいろぐだぐだと感想を書いています。それはそれで私の当時の思うところの事実です。今となっては、他人が読んでも理解を妨げるだけだと思います。(今では消してしまおうかと思うぐらいです。) ですので、ご興味のある方は、 術後6ヶ月後ぐらいからお読み下さい。

 

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